2022/07/18

建築用コンクリートブロック!A種・B種・C種・D種の違いとは?

建築用コンクリートブロックには、A種・B種・C種・D種があることをご存じですか?

一般的に建築や外構工事には、建築用コンクリートブロックが使われます。

それぞれ用途によってA種・B種・C種・D種が使われます。

では、A種・B種・C種・D種とはどんなものでしょうか。

今回は 建築用コンクリートブロック・A種・B種・C種・D種の違い についてわかりやすくご紹介します。

〇建築用コンクリートブロックとは何か?

建築用コンクリートブロックとは一体何でしょうか?

建築用コンクリートブロックとは、日本工業規格が認定した建築用のコンクリートブロック資材のことです。

〇建築用コンクリートブロックのまとめ

項目 説明
①日本工業規格とは何か? 日本工業規格とは、1949年に工業標準化法を基に制定された国家規格のことです。

制定の目的は、日本の工業標準化の促進です。

日本工業規格は通称「JIS」といわれています。

英表記は「Japanese Industrial Standards」です。

➁日本工業規格(JIS)促進の理由 日本工業規格(JIS)促進の理由は、国内の工業製品全般における統一したルールを作り、互換性を高めるためです。

日本工業規格(JIS)制定以前の日本の工業製品には、規格がなく、互換性もありませんでした。

そのため、設計上・施工上で組み合わせて使うことができませんでした。

ところが日本工業規格(JIS)に製品のルールを統一することで、スペックが可視化され、異なるメーカーの製品でも組み合わせて使うことができるようになりました。

現在、日本工業規格(JIS)の対象範囲は広がり、国内全ての鉱・工業製品に対して、形状・品質・性能・生産方法・試験方法などのルールが統一化されています。

これによりエンドユーザーは、日本工業規格(JIS)認定の製品であれば、安心して組み合わせて使うことができます。

➂建築用コンクリートブロックの日本工業規格(JIS)による認定 建築用コンクリートブロックは、日本工業規格(JIS)によって、認定されている規格品です。

次のように認定されています。

❶規格番号

・JIS A5406

※JIS製品のラインナップには「JIS A 0000」「JIS B 0000」「JIS R 0000」などがあり、コンクリートブロックやセメント・工業製品などを表します。

❷規格名称

・建築用コンクリートブロック

❸規格名称英語訳

・Concrete blocks for buildings

❹制定年月日

・1952年8月25日

❺最新改正日

・2019年11月20日

❻所轄官庁

・経済産業省

④建築用コンクリートブロックの適用範囲 建築用コンクリートブロックには、適用範囲が決められています。

主に次の範囲です。

❶建築物の壁

❷基礎

❸塀

❹門柱

❺その他の場所

⑤建築用コンクリートブロックの種類 建築用コンクリートブロックには次の3つの種類があります。

❶空洞ブロック

空洞ブロックとは、本体に空洞を持つコンクリートブロックのことです。

基本的に建築用コンクリートブロックとは「空洞ブロック」のことです。

表面は無化粧で、グレー色です。

主な用途は建築用・外構用の塀・ガーデニングの台や物置の基礎など幅広く使われています。

通称「CB(コンクリートブロック)」と呼ばれています。

❷型枠状ブロック

型枠状ブロックとは、空洞ブロックの空洞部分がさらに大きく、縦横の穴が繋がるような形状のコンクリートブロックのことです。

見た目は空洞ブロックに似ていますが、穴の大きさが型枠状ブロックの方が大きいです。

主な用途は、基礎・控え壁・塀に使われます。

通称「CP(Concrete Placing)」と呼ばれています。

CPとは、コンクリート打込み用型枠という意味です。

❸化粧ブロック

化粧ブロックとは、表面に凹凸・リブデザイン・着色がされたデザイン性が高いコンクリートブロックのことです。

主な用途は境界線・土留・花壇の縁に使われます。

⑥コンクリートブロックの強度 コンクリートブロックの強度は、圧縮強さで表します。

圧縮強さはA種・B種・C種・D種に分かれ、若番が弱く、遅番が強いという意味になります。

〇A種・B種・C種・D種の違いとは?

こちらでは建築用コンクリートブロックのA種・B種・C種・D種の違いについてわかりやすくご紹介します。

〇A種・B種・C種・D種のまとめ

規格 圧縮強さ スペックの説明 主な用途
❶A種 8N/mm2以上 ・主原料は軽量骨材

・軽量

・強度は弱い

・壁には不向き

・園芸用
❷B種 12N/mm2以上 ・主原料は軽量骨材

・軽量

・吸水性が高い

・屋外での使用には向かない

・屋内用ブロック
❸C種 16N/mm2以上 ・主原料は川砂・砕石

・重い

・吸水性は低い

・屋外での使用に向いている

・外構のブロック塀
❹C種防水 16N/mm2以上 ・透水性が300ml/m2・h以下

・吸水性が低い

・屋外や水回りに向いている

・外構のブロック塀

・建物の水回り

❺D種 20N/mm2以上 ・混和材にフライアッシュを使用

・空洞ブロック中、最高強度

・強度が求められるブロック建築
❻D種防水 20N/mm2以上 ・混和材にフライアッシュを使用

・空洞ブロック中、最高強度

・防水性が高い

・耐久性が高い

・強度が求められるブロック建築

・水廻りの壁

まとめ

今回は 建築用コンクリートブロック・A種・B種・C種・D種の違い についてご紹介しました。

今回のポイントをまとめると次の通りです

〇建築用コンクリートブロックとは、日本工業規格が認定した建築用のコンクリートブロック資材のこと

①日本工業規格とは、1949年に工業標準化法を基に制定された国家規格のこと

➁日本工業規格(JIS)促進の理由は、国内の工業製品全般における統一したルールを作り、互換性を高めるため

➂建築用コンクリートブロックは、日本工業規格(JIS)によって認定されている規格品

④建築用コンクリートブロックは適用範囲が決められている

⑤建築用コンクリートブロックには3つの種類がある

⑥コンクリートブロックの強度は、圧縮強さで表す