2022/06/24

外構階段とは?各部分の名称・階段のサイズ・設計のポイント!

外構階段を造る予定ですか?

外構に段差があると、必要になるのが外構階段です。

スロープよりも短い距離で造ることができます。

では、外構階段とはどんなものでしょうか。

今回は 外構階段とは・各部分の名称・階段のサイズ・設計のポイント についてわかりやすくご紹介します。

〇外構階段とは何か?

外構階段とはどんなものでしょうか?

外構階段とは、住宅や公共施設などに設置された屋外用階段のことです。

一般的に紫外線や雨水に強い素材で造られています。

〇外構階段の各部分の名称と機能とは?

外部階段はいくつものパーツでできています。

それぞれの名称と機能についてご紹介します。

〇外構階段の各部分の名称と機能

名称 機能
①踏板(ふみいた) 踏板とは、足をのせる床面のことです。

踏板と呼ばれる理由は「足で踏む」というところからつけられています。

また「階段に使われている板」という意味から「段板」とも呼ばれています。

➁踏面(ふみづら) 踏面とは、踏板の中で実際に人の足がのる部分のことです。

踏面に対し、踏板・段板は床板1枚分の全てのことをいいます。

➂蹴上(けあげ) 蹴上とは、地面から1段目の踏板までの高さのことです。
④蹴込板(けこみいた) 蹴込板とは、踏板と踏板の間にある垂直部分のことです。
⑤蹴込(けこみ) 蹴込とは、踏板に足がのった時に、つま先から真っ直ぐ伸ばした先にある蹴上部のことです。
⑥段鼻(だんばな) 段鼻とは、踏板の先端部分の出っ張りのことです。
⑦側板(がわいた) 側板とは、階段の両側で斜めに通った部分のことで、踏板や蹴込を支える役目があります。

ただし、外構階段にはない時もあります。

⑧手すり 手すりとは、つまずき防止のための補助具のことです。

オープン階段にはないことがあります。

⑨踊り場 踊り場とは、段数が多い階段の途中にある広めの踏板のことです。
⑩まわり踏板 まわり踏板とは、まわり階段の途中に設けられた広めの踏板のことです。

〇外構階段の計算式とは?

外構階段には計算式があります。

この計算式に当てはめることで、簡単に外構階段のサイズを求めることができます。

蹴上の高さ(h) × 2 + 踏板の奥行(w) = 60cm

〇外構階段の踏板・蹴上のサイズ

外構階段の踏板・蹴上のサイズはどれくらいなのでしょうか?

外構階段の計算式に当てはめます。

すると

15 × 2 + 30 = 60 cm

❶踏板のサイズは、30cm以上

❷蹴上のサイズは15cm以下

となります。

〇外構階段の横幅のサイズとは?

外構階段の横幅のサイズはどれくらいがよいのでしょうか?

一般的には「120~150cm 」が推奨されています。

〇外構階段の横幅の目安とは?

外構階段の横幅の目安はどれくらいなのでしょうか?

〇外構階段の横幅の目安

目安 横幅
❶大人が1人で歩く時 約70cm~
❷子供を連れて歩く時 約120cm ~
❸大人が傘をさして歩く時 約120cm~
❹大人が自転車をおして歩く時 約90cm~
❺大人がつえをついて歩く時 約120cm~
❻大人用の車いすを通す時 約85cm~

〇外構階段設計のポイントとは?

外構階段の設計にはどんなポイントがあるのでしょうか?

それぞれご紹介します。

①各蹴上の高さを同じにする

1つ目のポイントが「各蹴上の高さを同じにする」ことです。

理由は、高さがバラバラだとつまづくからです。

一般的に人は階段を感覚をたよりに歩きます。

もし、少しでも高さが違っているとつまづくことがあります。

なので、階段が何段でも、各蹴上の高さを同じにしましょう。

➁ノンスリップ加工がある製品を使う

2つ目のポイントが「ノンスリップ加工がある製品を使う」ことです。

理由は、表面が研磨されてすべりやすい素材を使うと、つまづいてしまうからです。

特にタイルは雨や雪の日は、すべりやすくなることから大変危険です。

ノンスリップ加工がされた製品を使うことをおすすめします。

➂踏面は明るい色にする

3つ目のポイントが「踏面は明るい色にする」ことです。

理由は、夜間になると床面が見にくくなるからです。

もし黒だと、夜は見にくくなります。

逆に床面が明るい色だと、照明の光に反射し目視することができます。

おすすめの色はベージュ・オフホワイトなどです。

④濡れても乾燥が速い素材にする

4つ目のポイントが「濡れても乾燥が速い素材にする」ことです。

理由は、雨で濡れた時に中々乾燥しないと、人が歩いた時につまづくからです。

できるだけ水切りがよく、乾燥性が高い素材をおすすめです。

⑤螺旋階段を避ける

5つ目のポイントが「螺旋階段を避ける」ことです。

理由は、螺旋階段になると、内回りと外回りの踏板の奥行きが変わり危険になるからです。

直階段であれば、踏板の奥行きは同じであり、また目視できるので安全です。

ところが螺旋階段になると、構造上内回りと外回りの踏板の奥行きを変える必要があります。

そうなると、あると思ったところに踏板がなかったり、ないと思ったところに踏板があるということになり、つまづきの原因になります。

なので、安全を考えて極力螺旋階段は避けましょう。

まとめ

今回は 外構階段とは・各部分の名称・階段のサイズ・設計のポイント についてご紹介しました。

今回のポイントをまとめると次の通りです。

〇外構階段とは、住宅や公共施設などに設置された屋外用階段のこと

〇外構階段の各部分の名称

①踏板

➁踏面

➂蹴上

④蹴込板

⑤蹴込

⑥段鼻

⑦側板

⑧手すり

⑨踊り場

⑩まわり踏板

〇外構階段には計算式がある

❶踏板のサイズは、30cm以上

❷蹴上のサイズは15cm以下

〇外構階段の横幅のサイズは120cm以上

〇外構階段設計のポイント

①各蹴上の高さを同じにする

➁ノンスリップ加工がある製品を使う

➂踏面は明るい色にする

④濡れても乾燥が速い素材にする

⑤螺旋階段を避ける