外構階段とは?各部分の名称・階段のサイズ・設計のポイント!
エクステリア虎の巻外構階段を造る予定ですか?
外構に段差があると、必要になるのが外構階段です。
スロープよりも短い距離で造ることができます。
では、外構階段とはどんなものでしょうか。
今回は 外構階段とは・各部分の名称・階段のサイズ・設計のポイント についてわかりやすくご紹介します。
目次
〇外構階段とは何か?
外構階段とはどんなものでしょうか?
外構階段とは、住宅や公共施設などに設置された屋外用階段のことです。
一般的に紫外線や雨水に強い素材で造られています。
〇外構階段の各部分の名称と機能とは?
外部階段はいくつものパーツでできています。
それぞれの名称と機能についてご紹介します。
〇外構階段の各部分の名称と機能
名称 | 機能 |
①踏板(ふみいた) | 踏板とは、足をのせる床面のことです。
踏板と呼ばれる理由は「足で踏む」というところからつけられています。 また「階段に使われている板」という意味から「段板」とも呼ばれています。 |
➁踏面(ふみづら) | 踏面とは、踏板の中で実際に人の足がのる部分のことです。
踏面に対し、踏板・段板は床板1枚分の全てのことをいいます。 |
➂蹴上(けあげ) | 蹴上とは、地面から1段目の踏板までの高さのことです。 |
④蹴込板(けこみいた) | 蹴込板とは、踏板と踏板の間にある垂直部分のことです。 |
⑤蹴込(けこみ) | 蹴込とは、踏板に足がのった時に、つま先から真っ直ぐ伸ばした先にある蹴上部のことです。 |
⑥段鼻(だんばな) | 段鼻とは、踏板の先端部分の出っ張りのことです。 |
⑦側板(がわいた) | 側板とは、階段の両側で斜めに通った部分のことで、踏板や蹴込を支える役目があります。
ただし、外構階段にはない時もあります。 |
⑧手すり | 手すりとは、つまずき防止のための補助具のことです。
オープン階段にはないことがあります。 |
⑨踊り場 | 踊り場とは、段数が多い階段の途中にある広めの踏板のことです。 |
⑩まわり踏板 | まわり踏板とは、まわり階段の途中に設けられた広めの踏板のことです。 |
〇外構階段の計算式とは?
外構階段には計算式があります。
この計算式に当てはめることで、簡単に外構階段のサイズを求めることができます。
蹴上の高さ(h) × 2 + 踏板の奥行(w) = 60cm |
〇外構階段の踏板・蹴上のサイズ
外構階段の踏板・蹴上のサイズはどれくらいなのでしょうか?
外構階段の計算式に当てはめます。
すると
15 × 2 + 30 = 60 cm |
❶踏板のサイズは、30cm以上
❷蹴上のサイズは15cm以下
となります。
〇外構階段の横幅のサイズとは?
外構階段の横幅のサイズはどれくらいがよいのでしょうか?
一般的には「120~150cm 」が推奨されています。
〇外構階段の横幅の目安とは?
外構階段の横幅の目安はどれくらいなのでしょうか?
〇外構階段の横幅の目安
目安 | 横幅 |
❶大人が1人で歩く時 | 約70cm~ |
❷子供を連れて歩く時 | 約120cm ~ |
❸大人が傘をさして歩く時 | 約120cm~ |
❹大人が自転車をおして歩く時 | 約90cm~ |
❺大人がつえをついて歩く時 | 約120cm~ |
❻大人用の車いすを通す時 | 約85cm~ |
〇外構階段設計のポイントとは?
外構階段の設計にはどんなポイントがあるのでしょうか?
それぞれご紹介します。
①各蹴上の高さを同じにする
1つ目のポイントが「各蹴上の高さを同じにする」ことです。
理由は、高さがバラバラだとつまづくからです。
一般的に人は階段を感覚をたよりに歩きます。
もし、少しでも高さが違っているとつまづくことがあります。
なので、階段が何段でも、各蹴上の高さを同じにしましょう。
➁ノンスリップ加工がある製品を使う
2つ目のポイントが「ノンスリップ加工がある製品を使う」ことです。
理由は、表面が研磨されてすべりやすい素材を使うと、つまづいてしまうからです。
特にタイルは雨や雪の日は、すべりやすくなることから大変危険です。
ノンスリップ加工がされた製品を使うことをおすすめします。
➂踏面は明るい色にする
3つ目のポイントが「踏面は明るい色にする」ことです。
理由は、夜間になると床面が見にくくなるからです。
もし黒だと、夜は見にくくなります。
逆に床面が明るい色だと、照明の光に反射し目視することができます。
おすすめの色はベージュ・オフホワイトなどです。
④濡れても乾燥が速い素材にする
4つ目のポイントが「濡れても乾燥が速い素材にする」ことです。
理由は、雨で濡れた時に中々乾燥しないと、人が歩いた時につまづくからです。
できるだけ水切りがよく、乾燥性が高い素材をおすすめです。
⑤螺旋階段を避ける
5つ目のポイントが「螺旋階段を避ける」ことです。
理由は、螺旋階段になると、内回りと外回りの踏板の奥行きが変わり危険になるからです。
直階段であれば、踏板の奥行きは同じであり、また目視できるので安全です。
ところが螺旋階段になると、構造上内回りと外回りの踏板の奥行きを変える必要があります。
そうなると、あると思ったところに踏板がなかったり、ないと思ったところに踏板があるということになり、つまづきの原因になります。
なので、安全を考えて極力螺旋階段は避けましょう。
まとめ
今回は 外構階段とは・各部分の名称・階段のサイズ・設計のポイント についてご紹介しました。
今回のポイントをまとめると次の通りです。
〇外構階段とは、住宅や公共施設などに設置された屋外用階段のこと
〇外構階段の各部分の名称
①踏板
➁踏面
➂蹴上
④蹴込板
⑤蹴込
⑥段鼻
⑦側板
⑧手すり
⑨踊り場
⑩まわり踏板
〇外構階段には計算式がある
❶踏板のサイズは、30cm以上
❷蹴上のサイズは15cm以下
〇外構階段の横幅のサイズは120cm以上
〇外構階段設計のポイント
①各蹴上の高さを同じにする
➁ノンスリップ加工がある製品を使う
➂踏面は明るい色にする
④濡れても乾燥が速い素材にする
⑤螺旋階段を避ける